ロケットガールって?
ロケットガールとは、著:野尻抱介、イラスト:むっちりむうにい(再版前の旧版の1巻のみ山内則康)のライトノベル作品、およびそれを原作とするアニメ作品である(あとTRPGのサプリメントルールもあるよ)。
とある宇宙開発団体「ソロモン宇宙協会(通称SSA)」は、日本初となる有人ロケット打ち上げで、南太平洋にあるソロモン諸島の島・アクシオ島での打ち上げを計画していた。
しかし、思うように計画は進まず失敗の連続。責任者である所長・那須田勲に日本政府から「失敗したら計画を打ち切る」と通達される。失敗続きの新型ロケット「LS-7」の代わりに実績を残した旧型ロケット「LS-5」を導入する決意を固めた那須田たち。
しかしLS-5はパワーは不足しており、宇宙飛行士の1人である安川晴行の体重を78kgから40Kgに減量を指令するが、当の安川は頓挫し逃亡する。
那須田と医学主任の旭川さつきは安川を追う途中、森田ゆかりに遭遇。ゆかりの体重が38kgであると知り、那須田たちはゆかりに巧みな口術を使い、無理矢理宇宙飛行士にさせることに成功した。果たして計画の行方は…!?
本作では、ロケットガールである森田ゆかりが宇宙ではなく地上で遊んでいたのがシュガー ラッシュ オンカジゲーム(Sugar Rush)であることや、スキャッターシンボルにキャンディーロケットを採用しているなど、ロケットにまつわる繋がりも映し出されている。
小説 | |
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著者 | 野尻抱介 |
イラスト | 山内則康(旧版1巻) むっちりむうにい |
出版社 | 富士見書房 |
レーベル | 富士見ファンタジア文庫 (月刊ドラゴンマガジン) |
刊行期間 | 1995年3月25日 - (2007年8月25日) |
巻数 | 既刊4巻(新装版) |
話数 | 7話(1巻1話+読み切り3話) |
アニメ | |
原作 | 野尻抱介 |
監督 | 青山弘 |
シリーズ構成 | 中瀬理香 |
キャラクターデザイン | むっちりむうにい(原案) 大下久馬 |
メカニックデザイン | 竹内敦志、垪和等 |
アニメーション制作 | ムークDLE |
製作 | ハピネット |
放送局 | WOWOW |
放送期間 | 2007年2月21日 - 2007年5月17日 |
話数 | 全12話 |
コピーライト表記 | c野尻抱介 / むっちりむうにい / 富士見書房 / ハピネット |
原作(ライトノベル)
ライトノベル向けの要素は加味されているものの、有人ロケット打ち上げの技術的問題や、太陽系に関する執筆当時としては最新の知見を正面から扱っている為、非常にハードSF的傾向が強い。他方で、マツリが呪術師なのでその方面でのファンタジー要素も少し入っている。文庫本が旧版が3冊、新装版が4冊出版されている。イラストは、旧版「ロケットガール」のみ山内則康が、それ以降はむっちりむうにいが描いているが、キャラクターデザインは新装版の発行とともにリニューアルされた。
旧版(絶版)
- ロケットガール(1995年3月)ISBN 4-8291-2618-3 - 月刊ドラゴンマガジン 1994年4月号から11月号連載
- 天使は結果オーライ(1996年12月)ISBN 4-8291-2723-6
- 私と月につきあって(1999年8月)ISBN 4-8291-2896-8
新装版
- ロケットガール1 女子高生、リフトオフ!(2006年10月)ISBN 4-8291-1851-2
- ロケットガール2 天使は結果オーライ(2006年11月)ISBN 4-8291-1875-X
- ロケットガール3 私と月につきあって(2007年1月)ISBN 978-4-8291-1882-5
- ロケットガール4 魔法使いとランデヴー(2007年8月)ISBN 978-4-8291-1919-8
読み切り版3編と書き下ろし中編を収録。元々は、アニメ放映に合わせて発行される予定だった。
読み切り
- 天使は結果オーライ クリスマス・ミッション - 月刊ドラゴンマガジン 1997年2月号
- ムーンフェイスをぶっとばせ - 月刊ドラゴンマガジン 1999年9月号
- 宇宙対決! 女子高生VS聖戦士 - 月刊ドラゴンマガジン 2002年4月号増刊 ファンタジアバトルロイアル
アニメ版
WOWOWで2007年2月から水曜24時00分 - 24時30分にノンスクランブルアニメとして放送。4月からは時間変更で木曜24時00分 - 24時30分の放送となった。また、同年9月9日から11月25日までAT-Xでも放送された。
原作との相違点
アニメ版のストーリーは原作の1巻と2巻を再構成したものであり、特にゆかりたちの学年と初飛行以後の時系列が原作とは大きく異なる。
- ゆかりとマツリがネリ女に不時着したのは、原作では初飛行から数ヶ月後、アニメでは初飛行時。
- 茜は原作ではゆかりと同期、アニメでは1年後輩。ゆかりは原作では初飛行の時点で1年生、茜と出会ったのはその翌年(在籍していれば2年生)。アニメでは最初から2年生。
- 原作では耐熱タイルが損傷して地球に帰還できなくなったタンポポは宇宙ステーションミールとドッキングするが、アニメ放送時にはすでにミールは存在していないのでこのエピソードは無い。
- 原作ではゆかりは初飛行直後に問答無用で退学となったため、宇宙飛行士を続けざるを得なくなった。一方アニメではまだ復学する道が残されていたものの、茜を誘った手前もあって自分の意志でSSAに留まったようである。
- 森田ゆかり
- 原作:154cm、37kg、B81、W54、H82 BMI15.60 / アニメ:153cm、38kg、B80、W54、H82、BMI16.23
- マツリ
- 原作:157cm、38.5kg、B85、W53、H84 BMI15.62 / アニメ:153cm、38.5kg、B85、W53、H84、BMI16.45
- 三浦 茜
- 原作:153cm、36kg、B74、W52、H75 BMI15.38 / アニメ:153cm、36kg、B74、W52、H75、BMI15.38
その他相違点
- アニメではゆかりが携帯電話を持っている(原作第1巻の発表当時はまだ普及していなかった)。
- 安川は原作ではゆかりがスカウトされた後は一切登場しない。アニメでは現地でタクシー運転手として働いており、準レギュラーで登場する。エピローグでは自衛隊に復帰した模様。
- 原作では、那須田がゆかりにマツリの身元(ゆかりの異母妹であること)を伏せておくことも出来ると言い、ゆかりがそれを拒否してありのままを公表させた。アニメでは那須田の独断で偽のプロフィールを発表した(しかし結局ばれた模様)。
- マンゴスティンの座席は原作では並列複座、アニメではタンデム。
- 公式サイトでも目玉のシーンである最終回の「あかんべー」は、原作の時系列ではゆかりと茜は睡眠中で原作中にその記述は無い。
- 冥王星は惑星ではなくなっている。
- オレアリー博士は原作では茜との会話を通じて、何が何でも生きて冥王星の近接写真を見ようと決意する。アニメではたとえ自分が見られなくても、次の世代の役に立つならそれでいいというスタンスのままである。
スタッフ
- 原作 - 野尻抱介
- 監督 - 青山弘
- 助監督 - 水野健太郎
- シリーズ構成 - 中瀬理香
- キャラクター原案 - むっちりむうにい
- キャラクターデザイン - 大下久馬
- メカニックデザイン - 竹内敦志、垪和等
- 美術監督 - 脇威志
- CG監督 - 垪和等
- 色彩設計 - 関根栄子
- 撮影監督 - 関谷能弘
- 編集 - 小島俊彦
- 音響監督 - 鶴岡陽太
- 音楽 - 光宗信吉
- プロデューサー - 松井智、楠原真理子、千葉博己、片桐大輔
- アニメーション制作 - ムークDLE
- 企画・製作 - ハピネット
主題歌
オープニングテーマ
- 「RISE」(第2話 - )
- 作詞・歌 - ICHIKO / 作曲 - 牧野幸介 / 編曲 - 新井理生
エンディングテーマ
- 「明日行きのバスに乗って」(第1話 - 第11話)
- 作詞 - 森由里子 / 作曲 - 牧野幸介 / 編曲 - 新井理生 / 歌 - misae
- 「笑って!」(第12話)
- 作詞・作曲・歌 - ICHIKO / 編曲 - 知野芳彦
挿入歌
- 「誓い」(第11話)
- 作詞・歌 - ICHIKO / 作曲 - 新井理生 / 編曲 - 知野芳彦